5/10/2009

世界フェアートレードデー

昨日世界フェアートレードデーのイベントが丸ビルで行われた。フェアートレードとは、人と地球にやさしい貿易のしくみ。アジアやアフリカ、中南米などの女性や小規模農家、都市のスラムの住人など、社会的・経済的に立場の弱い人びとに仕事の機会をつくりだし、公正な対価を支払うことで、彼らが自らの力で暮らしを向上させる支援する。ここ数年カタログや、イベントでお手伝いしているPeople Treeは、世界で最も支援を必要とする人びとが収入を得て自立できるよう、フェアトレードの基準を守り、フェアトレードを推進し、持続的な生産を支援するため環境ポリシーに基づいて製品を作って いるファッションブランド。

昨日はイベントの中で行われた、People Treeのファッションショーに参加して来た。ここの所、純粋なモデルの仕事からは遠ざかっているため、ファッションショーに出るのはなんと2年ぶり。歩き方忘れてないかなあ?ちょっとドキドキしていたが、昔よく一緒にショーに出ていた若手の仲間達(彼女達はまだ現役バリバリ)もいたので、バックステージでヘアやメイクをしてもらうに連れて、どんどん気持ちが和らいで行った。

ここ数年をかけて、アタシはファッション界から少しずつ遠ざかってしまったわけで。。。あの頃毎週のように顔を合わせていたスタッフやモデルちゃん達は今どうしてる?という話で盛り上がる。クリエイターに転職、結婚、出産、みんな様々な変化をとげている。10年前の自分をふと振り返ると、まさかヨガのクラスを今持っている事など思ってもみなかったし、こんなに平和な気持ちでショーのバックステージで、みんなと楽しい時間を過ごせるなんても、かなり予想外だ。

これも、最近どんな仕事をしただの、どんなオーディションに行っただの、仕事の会話は全くそこには必要なく、モデル同士としての関係というよりは、年齢の差はあったとしても、いろいろな経験を共にした同志が、やっとひとりの女性として再会できたからのような気がする。

ステージに出ると、久しぶりにあびる強烈なライトがとても懐かしく感じた。客席のみんなの顔は全く見えず、でもみんなのエネルギーはしっかり伝わってくるのが分かる。一歩一歩ウォーキングを進めて行くうちに、どんどんスローモーションのような感覚になっていき、会場のざわつきもレコードの回転数を遅くしたよう。ああ、今、私はこの瞬間に100%いるという実感。。。

ステージのトップから戻って行く帰り道に、次のモデルとすれ違う時、このショーがうまくいっているのかどうかが一番わかる。彼女達を鏡にしながら、自分自身を想像する。アタシ達、うまくやってる?という確認の会話がそこで一瞬交わされるのだ。そして次の瞬間、優雅な自信に満ちあふれた彼女達と一気に一体化する。
うん、うまくいってるみたい!
かつて、数々の国内外の有名ブランドのショーで一緒に仕事をしてきた彼女達と、フェアートレードのショーで再会できたことを思うと、時代はおもしろい方向に向いている気がする。これからがまたどんどん楽しみになってきた〜!